つれづれ帖

《稲穂のかんざし》 ◇まめ知識◇

明けましておめでとうございます。
「美人しぐさ」本年もどうぞ宜しくお願い致します。

新年にふさわしいお話をひとつ。
「美人画礼賛」《雪の宵》伊東深水 で登場した「稲穂のかんざし」を覚えていらっしゃいますか?芸者さんが日本髪に挿していたお正月用の髪飾りのことです。
今回は「稲穂のかんざし」についてご紹介します。

稲穂のかんざし ひさ丸さん・成華さん

(左)成華さん(右)ひさ丸さん

写真は八王子芸妓・置屋ゆき乃恵のひさ丸さんと成華さんです。人気の若手のお二人にご協力いただきました。
鬘に挿してある「かんざし」をご覧頂けますでしょうか?「稲穂のかんざし」です。本物のお米でできており、毎年新しいものに替えるそうです。歩くたびに揺れて風情が感じられます。

稲穂のかんざし 成華さん

稲穂のかんざしは「稲穂=豊作」という意味合いが由来とされています。前年の秋に収穫したお米から「稲穂のかんざし」を作り、お正月「松の内」の間だけ挿します。
《 実るほど 頭(こうべ)を垂れる 稲穂かな 》 ということわざにもあるとおり、成長すればするほど謙虚になって、周りの人たちに慎ましく接するという事ですね。(私の好きな言葉です。なかなか実際には難しいんですけどね。)

そうそう、稲穂の根本に鳩が着いているのにお気づきですか?花街によっては「好きな人に鳩の目を書いてもらうと結ばれる」とか「稲穂のかんざしからお米を3粒もらってお財布に入れておくと、金運がアップする」など、稲穂のかんざしにまつわるお話がいろいろあるようですが、真相はいかに…。
鳩のほかにも、鶴や梅など、おめでたい飾りがついているものが色々あります。お正月に「稲穂のかんざし」を挿した芸妓さん舞妓さんをみかけたらご注目くださいね。
(中千尋)

八王子芸妓による「第1回 八王子をどり」が、平成26年3月7日(金)八王子いちょうホール(八王子市芸術文化会館)にて開催されます。 八王子は、甲州街道に面する宿場町として江戸時代から発展し、明治から昭和初期にかけて織物の町として栄えてきました。現在も若い芸妓を 中心として、地域の行事やイベントに貢献しながら、花柳界文化を守り、日々稽古に精進しています。
チケットは完売しておりますが、Webサイトにて、お稽古の様子や芸妓さんの素顔が垣間見られますので、ご覧になってみて下さい。
(中千尋もポスター原画や題字などでご協力させて頂いております。)

<八王子をどり公式ウェブサイト> http://hachiojiodori.com/

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